カカオの栄養効果

ここではスーパーフード「カカオ」の栄養効果について述べています。

 

カカオにはミネラル類やポリフェノール、食物繊維などの栄養素が豊富に含まれており、「神様の食べ物」ともいわれていますが、そのカカオの栄養効果は、以下の通りです。

 

  • 抗酸化作用
  • 生活習慣病を予防する効果
  • アンチエイジング効果
  • 疲労回復効果
  • うつを予防する効果
  • リラックス効果
  • ストレス対策
  • 便秘を解消
  • 心臓の働きを助ける効果
カカオの栄養効果

カカオには抗酸化作用があるポリフェノールやカテキンなどが多く含まれています。これらは活性酸素(フリーラジカル)が遺伝子を傷つけることで老化を促したり、病気を引き起こしたりするのを防ぐため、抗酸化物質が含まれるカカオを日常的に摂ることは、アンチエイジングや生活習慣病に効果的です。

 

また、カカオにはマグネシウムやマンガン、クロム、鉄、亜鉛、銅などのミネラル類も豊富に含まれています。

特に注目すべきは鉄分の多さです。鉄は酸素の運搬と貯蔵に関わる重要なミネラルであるため、日頃から鉄が不足しないよう気をつけることは、貧血予防や疲労回復などにもつながっていきます。

 

さらにカカオには亜鉛も多く含まれていますが、亜鉛には味覚を正常に保ったり、成長を促進したりする効果や、抜け毛予防、生殖機能の維持、二日酔いの防止などの効果があります。さらに、亜鉛が不足してしまうと、精神的な障害が起こってくるとされていますので、メンタル面を良好に維持するためには、亜鉛が不足しないよう気をつける必要があります。

 

スーパーフード「カカオ」の精神面への効果・うつを予防する働き

 

メンタル面のことに関していえば、カカオは気分を良くすることに長けたスーパーフードだということができそうです。

 

まず、カカオには必須アミノ酸の一種であるトリプトファンが豊富に含まれているとされています。トリプトファンは「幸せホルモン」とも呼ばれている「セロトニン」が作られるために必要ですが、リビングフードのカリスマ、デイヴィッド・ウォルフ氏は『スーパーフード』(医道の日本社)のなかで、「食事でトリプトファンを摂取することは、主要な神経伝達物質、セロトニンの生成にとって重要です」「生のカカオ豆を食べることは食事でトリプトファンを摂取する素晴らしい方法でしょう」と述べています。

 

さらに、デイヴィッド・ウォルフ氏はカカオと「アナンダミド」の関係についても触れています。

 

「アナンダミドは気分がとても良い時に放出されるので、「至福の化学物質」として知られています。カカオに含まれる酵素阻害剤はアナンダミドを遮断する身体の力を低下させます。つまり、カカオを食べると体内のアナンダミドやカカオのアナンダミドがより長い時間、身体に留まり、気分が良い状態が長続きします。」(デイヴィッド・ウォルフ『スーパーフード』 高城剛 監訳 医道の日本社 p61~62)

 

それに加えて、恋愛している時に体内で作られる化学物質「フェニルエチルアミン(PEA)」や、心血管系を拡張することで心臓の働きを助ける「テオブロミン」といった成分がカカオには含まれていることも、気持ちの昂揚や、精神面でのリラックスを助けてくれそうです。

 

特にフェニルエチルアミンには集中力を高める効果もあるとされていますが、このようなリラックス効果の多くは、加熱処理されたうえ、砂糖や食品添加物が加えられている市販のチョコレートやココア飲料には期待できないと考えたほうが良さそうです。

 

カカオは腸内フローラに必要な食物繊維も豊富

 

そのほか、カカオにはリグニンなどの食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維は、腸内に生息して腸内フローラを形成している腸内細菌のエサになったり、腸内をきれいにお掃除して便として排泄する働きがあります。

 

セロトニンの前駆物質は腸によって作られるとされているため、カカオの食物繊維によって腸内の環境を良好に保つことも、うつの症状を予防したり改善したりすることにつながっていきます。

カカオには食物繊維が豊富
カカオには食物繊維が豊富に含まれています。

カカオニブ・ココア・チョコレート

カカオの栄養効果を存分に享受するには、なるべく加工されていない状態で摂ることが重要になってきます。では、カカオをなるべく加工されていない状態で摂るにはどのような方法が考えられるでしょうか?

 

カカオの栄養素を摂るための「カカオ製品」の種類としては、以下が挙げられます。

 

  • 皮付き・皮なしのカカオ豆
  • カカオ豆の外皮を取り除いて粗く砕いた「カカオニブ」
  • カカオニブを殺菌・焙煎した「カカオマス」
  • カカオ粉末・ココアパウダー
  • カカオが最低70%以上のチョコレート

 

カカオはカカオ豆の状態で食べることができます。しかしカカオ豆が食べにくいという方は「カカオニブ」や「カカオマス」を試してみるのも、カカオの栄養の効率的な摂取にオススメです。

カカオニブ
カカオニブ
カカオニブ
カカオパウダー
カカオパウダー

しかしココアが好きな方は、砂糖や食品添加物が加えられていないココア粉末を、チョコレートが美味しくてやめられない方は、ダークチョコレートやカカオが最低70%以上のチョコレートを食べるようにすることも、心と身体の健康のために役立ってくれます。