マキベリーの栄養効果

ここではスーパーフードであるマキベリーの栄養効果について述べています。

 

マキベリーとは、チリ南部のパタゴニア地方に自生しているマキというホルトノキ科の植物の果実のことです。

 

マキベリーはパタゴニア地方に住む先住民族のマプチェ族によって大昔から食用や薬草として利用されてきたと言われています。

 

またマキベリーは、ブルーベリーと同様、アントシアニンが豊富に含まれている点から「パタゴニアン・ブルーベリー」とも呼ばれています。しかしマキベリーは、南極に近く寒さの厳しい過酷な環境で育つため、ブルーベリーよりも抗酸化作用のあるポリフェノールの含有量が非常に多いとされているのです。

 

その高い抗酸化力は果実のなかでもトップクラスであるため、アンチエイジングや炎症の抑制、生活習慣病予防に効果的なスーパーフードだとして注目が集まるようになりました。

 

さらにビタミンCや鉄分、カリウムなどの栄養素もマキベリーには豊富に含まれています。

 

マキベリーのポリフェノールはブルーベリーの14倍

 

マキベリーのポリフェノール含有量は、ブルーベリーのおよそ14倍、アサイーの約5倍だとされています。

 

そのポリフェノールには、体内に発生したフリーラジカルや活性酸素が細胞の老化を促したり、細胞のDNAを傷つけたりするのを防ぐ働きがあります。これが先程述べた抗酸化作用であり、フリーラジカルや活性酸素によって病気が発症したり、老化を抑えたり、肌にシワやシミが出来たりするのを防いでくれるのです。

 

特にベリー類には「アントシアニン」と呼ばれるポリフェノールが豊富に含まれていることが知られています。

 

そしてマキベリーに含まれるアントシアニンはそのほとんどが抗酸化作用の強い「デルフィニジン」だと言われています。

 

そのデルフィニジンには抗酸化作用、抗炎症作用、抗がん作用、心血管疾患予防、神経変性疾患予防などの作用があるとされているため、糖尿病をはじめとした生活習慣病の予防や、アレルギー症状の抑制などにマキベリーは高い効果を発揮してくれると思われます。

 

特にマキベリーに含まれるデルフィニジンは、炎症を抑制する効果が高いことが知られています。免疫反応に関わるマクロファージ細胞に炎症を引き起こす物質を加えると、炎症に関わるCOX-2タンパク質が増えるとされていますが、デルフィニジン系のアントシアニンを加えることでCOX-2の増加が抑えられることが判明しているそうなのです。

 

アントシアニンは目の健康を守る

 

またアントシアニンは目の健康を守ってくれることでも有名です。

 

アントシアニンがなぜ目に良い働きをするのかといえば、目の網膜にある「ロドプシン」というたんぱく質の働きを、アントシアニンが助けてくれているからです。

 

ロドプシンは光の情報を受け取ると分解し、電気信号として脳に伝えるという大切な役割があり、それにより、私たちは「視覚」でものが見えるようになると言われています。

 

しかしパソコンやスマートフォン、テレビゲームなどで長時間目を酷使してしまうと、このロドプシンの再合成が遅れてしまうことがあります。そしてそのことが目がショボついたりぼやけたりするといった症状につながることにもなります。

 

ところがアントシアニンには、このロドプシンの再合成を促す働きがあるのです。

 

そのため、アントシアニンは視覚機能を改善するのに重要な役割を果たしているとされているのです。また、白内障や緑内障の予防効果があるという報告もされているため、目の健康を維持するためにアントシアニンは欠かせないと考えられています。

 

このようにマキベリーに含まれるポリフェノールには、強い抗酸化作用があるため、マキベリーはスーパーフードとして生活習慣病の予防や炎症の抑制、アンチエイジングなどに高い効果を発揮してくれると思われます。

 

また、パソコンやスマートフォンなどを長時間操作することによって、目の健康が損なわれないようにするためにも、アントシアニンが多く含まれているマキベリーは役立ってくれそうです。