スーパーフードの栄養素「タンパク質(アミノ酸)」

ここではスーパーフードに含まれる栄養素である「タンパク質(アミノ酸)」について述べています。

 

タンパク質を構成しているアミノ酸はわたしたちの体の健康を維持していくために必要不可欠です。

 

筋肉や骨、皮膚、髪、爪、歯、そしてセロトニンをはじめとしたホルモンなども、おもな材料になっているのはタンパク質ですし、神経伝達物質の材料もタンパク質であるため、こころとからだの健康を維持するためには、毎日の食生活において、タンパク質をきちんと摂っていかなければなりません。

 

ちなみに「タンパク質」とは20種類の L-アミノ酸がペプチド結合してできた化合物のことであり、一般的にアミノ酸の数が50まではポリペプチド、50以上のアミノ酸の連なりはタンパク質と呼ばれています。

 

しかし、タンパク質に関しては、アミノ酸の吸収率の問題があります。

 

タンパク質をアミノ酸レベルにまで分解するのが主に腸から分泌される消化酵素なのですが、消化酵素が全てのタンパク質をきちんとアミノ酸に分解してくれるかといったら、そうではないのです。

 

酵素栄養学の第一人者である鶴見隆史氏は、『現代版 食物養生法』のなかで、

 

「今までの栄養学ではタンパク質は腸管ではほとんどアミノ酸になると信じられてきました。ところが栄養学が発達するにつれ(実は最近ですが)、そうではなく、アミノ酸(柱一本)になる率は一〇%以内(場合によっては数%)という場合があることがわかってきました。そして、大きな分子のタンパク質や極小分子のアミノ酸の途中の段階で終わってしまうのです」

 

と述べています。

 

また、タンパク源というと肉や魚などの動物性食品を思い浮かべる方が多いと思われますが、『スーパーフード』の著者デイヴィッド・ウォルフ氏は人口化学物質などの使用によって、体に良くない影響を与えるとし、人々の多くは、動物性食品ではなく、植物性の食品や藻類などの食物にタンパク源を求めていることを指摘しています。

 

 動物性食品の摂取は過剰なコレステロール、飽和脂肪酸、体重増加などの副作用があるほか、品質や味も悪く、人口化学物質(農薬、ホルモン注入、動物ワクチン接種など)を使用しているため、重大な問題となりつつあります。そこで多くの人々がタンパク質や脂肪の食物源として、より人道的で持続可能な代替品をベジタリアン、ビーガン(完全菜食主義者)、ローフードの食物に求めています。(デイヴィッド・ウォルフ 『スーパーフード』 高城剛 監訳 p237~238

 

つまり、からだの健康維持のために、アミノ酸を摂ることは欠かせないのですが、タンパク質をアミノ酸として効率よく摂取することが、毎日の食生活のなかでの課題になるのです。

 

その課題を克服するために、「スーパーフード」は役立ってくれます。