スーパーフードの栄養素・効果

ここではスーパーフードの含まれている栄養素と栄養効果について述べています。

 

スーパーフード」と呼ばれる食材には、タンパク質(アミノ酸)やビタミン類、ミネラル類、必須脂肪酸、食物繊維、ポリフェノールなどの栄養素や成分が豊富に含まれています。

 

また、アミノ酸やビタミン類、ミネラル類などの栄養素に関しては、それらがバランスよく含まれているという特質も持ち合わせています。

スーパーフードは栄養素が豊富
スーパーフードには栄養素がバランスよく豊富に含まれています。

では、タンパク質やビタミン、ミネラルなどの栄養素をスーパーフードから摂ることには、どのようなメリットがあるのでしょうか?

 

スーパーフードから栄養素を摂ることのメリットは、量が豊富であることに加え、吸収率やバランスが優れていることだといえます。

 

たとえばタンパク質を構成しているアミノ酸は、肉や魚などの動物性の食品から摂っても、十分に吸収されないことがわかっています。その理由は、アミノ酸のかたまりであるタンパク質を摂ったとしても、消化酵素が不足することによって、完全にアミノ酸レベルに分解できないまま、小腸まで達してしまうからです。

 

また、ビタミンやミネラルは、普段から野菜ジュースを飲んでいるから大丈夫だと思っても、ビタミンは種類によっては、加熱によって失われてしまうものがありますし、農薬や化学肥料を使用した野菜に含まれるミネラルの量は、年々減っていることが多くの研究者や専門家によって指摘されています。

 

このビタミンとミネラルは、人体を構成する60兆個もの細胞の健康を守るために必要不可欠な存在です。

 

しかし、スーパーマーケットやコンビニエンスストアで販売されている加工食品・精製食品は、ビタミンやミネラルが不足しているだけではなく、腸内細菌のエサになる食物繊維もほとんど含まれていないため、スーパーマーケットやコンビニエンスストアで販売されているカップ麺やお菓子類などの食品ばかりを食べていると、腸内環境の悪化したり、悪玉菌が増殖し、腸内細菌のバランスが崩れてしまったりする可能性があります。

栄養素をバランスよく摂るのに効果的な「スーパーフード」
栄養素をバランスよく摂るのに効果的な「スーパーフード」

スーパーフードは必須脂肪酸も豊富

それに加えて、スーパーフードには必須脂肪酸が含まれているものが多いことも、スーパーフードが優れている点として挙げておかなければなりません。

 

必須脂肪酸は基本的に体内で作れないため、食品などから摂っていかなければなりませんが、その種類は、主にオメガ3脂肪酸(DHA・EPA・α‐リノレン酸)とオメガ6脂肪酸(リノール酸など)に分類されます。

 

この必須脂肪酸に関して大切なことは、オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸をバランスよく摂ることなのですが、加工食品や外食産業などでは、オメガ6のリノール酸が主成分のサラダ油が使われることが多いため、現代の食生活では、オメガ6脂肪酸が優位になってしまっています。

 

しかしスーパーフードのなかには、この必須脂肪酸がバランスよく含まれている食材や、オメガ3脂肪酸(DHA・EPA・α‐リノレン酸)が豊富な食材があるので、からだに必要不可欠な栄養素である必須脂肪酸をバランスよく摂るためにも、スーパーフードは効果的なのです。

 

スーパーフードは食物繊維も豊富

 

スーパーフードのなかには、食物繊維が非常に多く含まれているものがあります。例えば、食物繊維が豊富に含まれているスーパーフードとして、モリンガ、タイガーナッツ、アムラ、ノニ、チアシード、カカオ、アサイー、キヌア、アマランサス、ルクマなどが挙げられます。

 

食物繊維は腸内細菌のエサになったり、腸の蠕動(ぜんどう)運動を活発にしたりするため、腸を元気にするためには、必要不可欠です。

 

また、食物繊維は糖の吸収をゆるやかにすることで、血糖値を急激に上げるのを防ぐ働きもあります。そのため、糖尿病や肥満症に悩まされている方や、ダイエットをしたい方は、食物繊維を多くとるようにすることは、非常に効果的なのです。

 

そのため、普段の食生活において、野菜や海藻類などからたくさんの食物繊維を摂取しなければならないのですが、問題なのは、日本人の食物繊維量が年々減少していることです。

 

食物繊維は1日に最低でも20~25gは摂らなければならないとされていますが、現在の日本人の平均摂取量は、15~16g程度だと言います。

 

食物繊維が不足している背景には、食生活の欧米化が進み、肉食が中心になったことや、インスタントラーメンなど、食物繊維がほとんど含まれていない加工食品の増加が考えられます。

 

したがって、加工食品やファストフードを食べる機会が多く、食物繊維が慢性的に不足している方は、スーパーフードから食物繊維を効率的に補うことが出来ます。

 

ところで、食物繊維は水に溶けやすい水溶性のものと、水に溶けにくい不溶性のものがあります。腸内細菌のエサになることで腸内細菌のバランスを整えやすいのは、水溶性の食物繊維だとされていますが、不溶性の食物繊維も、腸内をキレイにしたり、便通を促したりする働きがあり、デトックスに役立つので、水溶性だけにこだわらず、どちらもバランスよく摂っていくことが大切です。

 

 スーパーフードは食品と薬の両方の要素を兼ね備えています。濃縮された強力な栄養価を持ち、私達が普段食べている食品よりもはるかに価値があります。美味しくて、満足感が得られるスーパーフードには生命力や身体のの活力を高める力があり、免疫系の活性化、セロトニンの生成量の増加、性的機能の向上、さらには身体のアルカリ化のために最適な選択肢なのです。また、スーパーフードは私たちにタンパク質、ビタミン、ミネラル、糖質栄養素(必須多糖類)、必須脂肪酸などを、十分に与えてくれます。スーパーフードは、まさに「スーパーヒーロー」と呼ぶべき食物なのです。スーパーフードはきっとあなたに、「人生最高の日」を素早く、簡単に、新しく、そして楽しく与えてくれるでしょう。

(デイヴィッド・ウォルフ『スーパーフード』 高城剛 監訳 医道の日本社 p8~9)

デイヴィッド・ウォルフ『スーパーフード』
デイヴィッド・ウォルフ『スーパーフード』 高城剛 監訳 医道の日本社

以上が、スーパーフードの栄養素についてです。

スーパーフードの栄養素