チアシードの栄養効果

ここではスーパーフードである「チアシード」の栄養効果について述べています。

 

「奇跡のスーパーフード」とも呼ばれているチアシードには必須脂肪酸や食物繊維、ミネラル類、必須アミノ酸などが豊富に含まれています。

 

特にチアシードに含まれる栄養素で特筆すべきなのは、オメガ3脂肪酸のうちのα‐リノレン酸です。

現代社会ではサラダ油などに多く含まれているオメガ6脂肪酸を摂り過ぎている一方で、DHAやEPAといったオメガ3脂肪酸が不足しがちになっています。したがって、オメガ6脂肪酸とのバランスをとるように、オメガ3脂肪酸を摂っていかなければならないのですが、α‐リノレン酸は体内に入ると、約1~2割がDHAとEPA変換されます。

 

DHAは体だけではなく脳の細胞膜の形成などにも関わっており、脳が柔軟な発想ができるようにするためには必要不可欠であるとされていますし、EPAはアレルギー症状の緩和・改善に効果を発揮するとされています。

 

そのため、α‐リノレン酸をチアシードから摂るようにすれば、普段の食生活ではなかなか摂取しづらいDHAとEPAの不足をある程度解消することが出来るのです。

 

また、チアシードに含まれている、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、鉄といったミネラル類はどれも、私たちのからだを構成している骨や血液、体液の健康維持や、新陳代謝を良くするためのデトックス(毒出し)に欠かせません。

現代社会では加工食品が身の回りに溢れるようになり、知らない間にミネラルが不足しがちになってしまっている可能性があるため、チアシードを食べる習慣をもつようにすることは、ミネラル不足の解消にも役立ってくれます。

チアシード

チアシードは食物繊維が豊富

 

さらに、チアシードには食物繊維が多く含まれています。

 

私たちの腸内に生息する腸内細菌の集まりは「腸内フローラ」と呼ばれていますが、その腸内フローラを改善するためには、腸内細菌のエサになる食物繊維が欠かせません。また、食物繊維には便秘を解消する働きもあります。

 

チアシードにはその食物繊維が豊富に含まれているため、腸内細菌のバランスを整えて、腸内環境を改善していくのに効果的だと考えられます。

 

また、食物繊維によって腸内フローラを改善していく場合は、食物繊維の「水溶性」のものと「不溶性」のものをバランスよく摂っていく必要があると言われています。水に溶けやすい水溶性の食物繊維は、腸内細菌のバランスを整えるのに、水に溶けにくい不溶性の食物繊維は、腸内環境をきれいにするのに、それぞれ役立ちます。

 

チアシードには、グルコマンナンと呼ばれる水溶性食物繊維と、セルロース、リグニンといった不溶性食物繊維が両方とも含まれているため、腸内環境を改善するのにも効果的なスーパーフードだと言えるのです。

 

ほかにも、チアシードにはフリーラジカルや活性酸素が細胞を老化させるのを抑える抗酸化作用があり、ロスマリン酸やプロトカテク酸エチルエステルといった抗酸化物質(ポリフェノール)が含まれているという研究報告もあるようです。

 

チアシードの食べ方

 

ちなみにチアシードを食べる際は、12時間以上水につけておくことが必要です。そうしないと、「アブシジン酸」と呼ばれる細胞内のミトコンドリアに悪影響を与える成分が残ってしまうのです。また水の量はチアシードの約10倍が望ましいと言われています。

 

水に浸けておくとチアシードは膨らみ、プチプチとした食感になりますので、1日に大さじのスプーン1杯分くらいのチアシードをヨーグルトなどに混ぜて食べるようにすると、日頃の健康維持に効果的です。

チアシード

またチアシードには「ブラックチアシード」と「ホワイトチアシード(サルバチアシード)」がありますが、水に浸した時、「ホワイトチアシード」のほうが「ブラックチアシード」よりも膨らみ、さらに食物繊維やオメガ3脂肪酸などがより多く含まれているため、ダイエットや美容に関心がある方は、ホワイトチアシードのほうを選んだ方が良いと思われます。